試験免除者タイプ




 税理士試験免除者タイプとは、国家試験である税理士試験を免除され、税理士になった人のことを言います。


 この税理士試験免除者タイプに入る者としては、税務署等の出身者と、大学院出身者とが含まれますが、ここでは大学院出身者について説明します。


 大学院出身者には、どういう環境の人が多いのでしょうか?


 この税理士試験免除者タイプには、親が会計事務所を経営しており、その後継ぎ息子であるところの、いわゆる2代目が比較的多いと言えます。何故でしょうか?


 その理由は、税理士業務は弁護士業務などのように、継続的な業種であることに加え、医者・弁護士同様、身分が一身専属権であるから、ということでしょう。


 一身専属権とは、その人だけに与えられるものであり、その人が死亡すれば、それに伴い消滅するというものです。


 つまり、たとえ子供であろうと、親から相続できないのです。


 仮にある日突然、会計事務所を経営していた親が亡くなったとします。


 しかしその子供は、たとえ親の遺言があったとしても、税理士の資格を取得していないかぎり、会計事務所を継ぐことができません。


 せっかく、親が開拓した財産とも言える顧客を引き継げないのです。


 したがって、親の後を継ぐ意思のある者は、何が何でも税理士の資格を取得しなければなりません。それも、なるべく早いうちに。


 しかし、税理士試験は難関な国家試験です。


 そこで、比較的容易に資格を取得できる、学位取得という方法を選択します。


 このような方法を選択することにより、会計事務所もまた安泰、ということなのでしょう。


 事実、後継ぎの子供が資格を取得できないまま親が亡くなる、というケースも多いようです。


 今はどうか分かりませんが、私が税理士をし始めた20数年前、「2代目の資格取得率は10%前後である」ということを耳にしたことがあります。


 以上のことから、このタイプには比較的、会計事務所の2代目が多いということが言えます。


 



 次に、このタイプにおける税理士資格の取得方法について説明します。


 大学院出身者における税理士試験免除については、税理士法第7条において規定されていますので、必要箇所を以下抜粋します。




  第七条  税理士試験において試験科目のうちの一部の科目について政令で定める基準以上の成績を得た者に対しては、その申請により、その後に行われる税理士試験において当該科目の試験を免除する。

  2  税法に属する科目その他財務省令で定めるもの(以下この項及び次条第一項第一号において「税法に属する科目等」という。)に関する研究により修士の学位(学校教育法第六十八条の二 に規定する学位をいう。次項及び次条第一項において同じ。)又は同法第六十八条の二第一項 に規定する文部科学大臣の定める学位で財務省令で定めるものを授与された者で税理士試験において税法に属する科目のいずれか一科目について政令で定める基準以上の成績を得た者が、当該研究が税法に属する科目等に関するものであるとの国税審議会の認定を受けた場合には、試験科目のうちの当該一科目以外の税法に属する科目について、前項に規定する政令で定める基準以上の成績を得たものとみなす。

  3  会計学に属する科目その他財務省令で定めるもの(以下この項及び次条第一項第二号において「会計学に属する科目等」という。)に関する研究により修士の学位又は学校教育法第六十八条の二第一項 に規定する文部科学大臣の定める学位で財務省令で定めるものを授与された者で税理士試験において会計学に属する科目のいずれか一科目について政令で定める基準以上の成績を得た者が、当該研究が会計学に属する科目等に関するものであるとの国税審議会の認定を受けた場合には、試験科目のうちの当該一科目以外の会計学に属する科目について、第一項に規定する政令で定める基準以上の成績を得たものとみなす。





 以上が、大学院出身者における税理士試験免除規定です。


 要約しますと、第1項は、税理士試験のうち1科目に合格し、その後、大学院での研究成果を申請し認められれば、他の試験は免除するという規定です。


 そして具体的に、第2項では税法科目について、第3項では会計学科目について規定されています。


 まず第2項は、税法に属する科目等に関する研究により修士の学位を取得した人が、税理士試験において、税法に属する科目のどれか1科目に合格し、さらに、大学院での研究が、税法に属する科目等に関するものであるとの国税審議会の認定を受けた場合には、他の税法に属する科目(残り2科目)が免除となる、と規定しています。


 つまり、税法科目(3科目)が全て免除になるのではなく、最低1科目は、税理士試験において税法科目を合格しなければならないのです。


 そして第3項は、会計学に属する科目等に関する研究により修士の学位を取得した人が、税理士試験において、会計学に属する科目のうち、どちらか1科目に合格し、さらに、大学院での研究が、会計学に属する科目等に関するものであるとの国税審議会の認定を受けた場合には、もうひとつ(残り1科目)の会計学に属する科目が免除となる、と規定しています。


 やはり税法同様会計学も、会計学科目(2科目)が全て免除になるのではなく、最低1科目は、税理士試験において会計学科目を合格しなければならないのです。


 以上のように、たとえ、税法に関する研究で修士号を取得し、さらに、会計学に関する研究でも修士号を取得した(ダブルマスターと言う)としても、税理士試験に最低2科目(税法科目のうち1科目と、会計学科目のうち1科目)は合格しなければなりません。


 ところで、大学院出身者に税理士試験の一部を免除する理由とは、一体、何なのでしょう?


 このような規定を設けた理由は、当初、その趣旨として、税理士業界全体のバランスを保つということにあったようです。


 つまり、税理士という職業の性質から、試験合格者ばかりに偏らせてはならない、ということだったようです。


 具体的には、比較的計算をベースに勉強してきた試験合格者と、理論を中心に勉強してきた学位取得者の、タイプの異なる存在が、全体のバランスを調整するということです。


 もっとも、最近では、学位取得者には2代目が多いということもあり、税理士資格の取得だけを目的に大学院へ進学する人が増えてきているようですが。


 それでは、次に、税理士試験免除者タイプの長所と短所を説明します。


 税理士試験免除者タイプの人は、理論中心に勉強してきているため、単純に、比較的節税に強いと言えるのではないでしょうか。それと、税務調査にも強いと言えるかもしれません。


 短所としては、試験合格者タイプとくらべ、計算に弱いと言えるでしょう。また、大学院で研究していた分野以外で、なお且つ、税理士試験にも合格していない科目は、弱いと言えます。

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