税金とは2




 前回のように、一般的にごく身近でかつ重要な要素を持つ「税金」も、これを説明するとなるとかなり困難です。


 私は以前、次のような内容の文章を読んだことがあります。それは、民法学の大家である我妻栄さんと、財政学の大家である大内兵衛さんとの対話だったと記憶しています。



   我妻さん 「大内先生、先生は財政学者ですから税金のことはよくお判りでし
          ょう。」
   
   大内さん 「いや、よくは判らないですね。我妻先生の方こそ民法学者ですか
          らよくお判りでしょう。」

   我妻さん 「いや、私もよくは判らないですね。」



 結局、お互い税金のことはどうもよく判らないという対話だったと記憶しています。


 税金の難解さは、その法律が民法・刑法その他多くの法律のように固定的ではなく、経済状況に合わせて頻繁に改正されるのに加え、その学際が多岐にわたることにも起因しているようです。


 例えば税金問題を語る場合、税法学はもちろん、会計学・財政学・政治学・行政法学・経済学・社会学から心理学にいたるまで数多くの社会科学を念頭に置かなければなりません。およそ、税金に全く関連を持たない社会科学はないといっても過言ではないくらいなのです。


 そして税金を難解なものにしている今ひとつの要因は、現在のわが国の税法が大陸法とアメリカ法とのミックス、つまり、つぎはぎだらけのものであるということと、それに毎年膨大な量の通達が出され、それに基づき税務行政が行われているということです。

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